自分の思いを相手に伝えようとするあまり、表現にことさら大げさな言い回しを用いるのは、かえってイヤミだったりします。
依頼状で、どうしても相手に頼みたい用件を書くときに「藁にもすがる思いでお願いする次第です。」などと書くと常識を疑われてしまいます。いくらせっぱつまった状況にあっても「藁に〜」というのは「藁のよな、すがっても仕方のないものにさえすがりたい思い」と言う意味なので「そんなに頼りにならないと思うのなら、別の人に頼んだら」と思われても仕方ありません。
お礼状などに、「家族一同、感謝感激いたしております」などと書くのも大げさすぎて、本当の気持ちが伝わりにくいものです。とても有難い事を伝えたいのなら、借り物の言葉ではなく、家族の生の声を引用したりして、具体的に喜びを表現しましょう。