ハガキには、封書ほどの形式や約束事はあまりありませんが、人の目に触れるものでもあり、目上の方に出す場合は封書に準じたスタイルでかきましょう。
前文で時候のあいさつ、安否のあいさつを述べて主文に入り、用件を伝えます。末文では「○○様にもくれぐれもよろしく」といった伝言のあいさつや、相手の健康などを祈るあいさつを述べて、「お礼まで」「さようなら」などの言葉を添え、日付を記します。これが基本的なマナーにかなった書き方です。封書と同様に、ハガキも頭語は省略してもいいでしょう。
ただ、相手にとっても自分にとっても、ほかの人の目にふれてほしくない手紙や、ごく正式な手紙の場合は初めから封書にすべきです。
@時候のあいさつ
ハガキも封書と同様に、『拝啓』『謹啓』といった頭語は省いてもかまいません。とはいえ、いくら略式のハガキでもいきなり用件に入るのは味気ないので、最初に簡単な時候のあいさつを書きます。
A安否のあいさつ
封書の場合と同じように、相手の名前が安否のあいさつのあたまにくるときは、改行して書きます。
B本文
用件に入るときは、改行して一字下げて書き始めます。
C伝言のあいさつ
相手に伝言を依頼するあいさつを入れる場合は、末文に添えるのが一般的です。入れるときは改行し、一字下げて書き出します。
D結びのあいさつ
最後に相手の健康や幸せを祈る言葉を添えてしめくくります。伝言のあいさつと結びのあいさつは、順序が逆になってもかまいません。
E結語
女性の結語『かしこ』は「謹み、敬う」の意味で略式のハガキには不釣合いとも言われてきましたが、内容が丁寧なものであれば用いてもよいでしょう。しかし、「お礼まで」「さようなら」といった言葉でも十分でしょう。
F日付
本文の最後に改行して、ハガキを書いた月日を入れます。もしもスペースがない場合は、ハガキの表の切手の下に小さく書き添えてもよいでしょう。