【季節の変化を自分の言葉で】
女性の私信の時候のあいさつは、自分の身の回りで見たり感じたりした四季の移り変わりを、会話をするように書けばよいのです。ふだん自分が使い慣れない言葉をわざと使う必要はありません。
昔からよく用いられる「早春の候」「薫風のみぎり」といった時候のあいさつは、現代の女性にはやや不似合いです。いかにも借り物の表現という感じがして、中身のない形だけのあいさつになりがちです。自分の身についた表現、自分の言葉で書きましょう。
ちょっと窓の外に目をやれば、気づくことがたくさんあります。キンモクセイの花が開きかけていたり、真夏の太陽がサンサンと照っていたり、あるいは街路樹の落ち葉が舞っていたり。
家の中にだって季節の変化を表すものは見つけられるはずです。それをありにままに飾り気のない気持ちで書いてみてください。